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シンポジウム「鹿島家和歌資料の語るもの」の報告(2.11)

  2月11日(日)、あいにくの雪模様のなか、米子市立図書館2階の多目的研修室において、平成29年度 米子工業高等専門学校、米子市文化財団、米子市立図書館 共催事業文化講演会特別企画 シンポジウム「鹿島家和歌資料の語るもの」米子城下の幕末ルネッサンス が開催されました。

 会の冒頭、鹿島家当代ご当主・鹿島恒勇さまよりご挨拶をいただき、シンポジウムが始まりました。

  H30.2.11高専連携シンポ 1

 3人の講師の最初に、米子高専から岡山のノートルダム清心女子大学へと移られた、原豊二先生が「鹿島家和歌資料の価値と魅力」について、これまでの研究成果と資料の特徴について要領よくまとめて発表されました。

  H30.2.11高専連携シンポ 2

 2人めは、高専の渡邊健先生の「鹿島家歌合の歌人たちと和歌」についての発表でした。渡邊先生は高専研究紀要の抜刷「影印・翻刻 嘉永六年十一月十日鹿島家歌合」を参加者全員に資料として配布されるなど、文書の読書会や研究成果を踏まえた発表となりました。

  H30.2.11高専連携シンポ 3

 2人の発表の後、20分ほどの長い休憩時間をとり、原豊二先生を中心として、市民ギャラリーに並べている鹿島家の短冊貼や和歌資料などについて解説をしていただき、ギャラリーは大賑わいとなりました。

  H30.2.11高専連携シンポ 4 H30.2.11高専連携シンポ 5

 休憩後は、高専の辻本桜介先生による「日本語学から見た鹿島家和歌資料」というユニークな発表がありました。和歌表現の内容ではなく、‘文法’という形式によって時代の、鹿島家文書の特性を探るという、大変興味深い発表となりました。

3人の発表の後は、講師3人に対する質疑応答が行われました。鹿島家和歌資料は、ペリー来航という時代を背景にしながらも、どちらかと言えば同時代を素材にするのではなく、伝統的様式に則った‘風流’が踏襲されたようだ、という講師陣の回答は興味深いものがありました。

時間の制約のある中で、3人の講師陣の発表と、参加された聴衆からの質疑応答も、大変内容の濃いもので、充実したシンポジウムとなりました。清水館長の御礼の言葉によって、無事に閉会となりました。

60人を超える盛況となりました。

3人の講師の先生方、参加いただいた皆さん、ありがとうございました。