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国際交流ライブラリ「高木東六」講演会の報告(3.5)

  3月5日(土)午後、市立図書館2階の多目的研修室において、平成27年度国際ライブラリー講演会第1回が開催されました。この講演会は、鳥取県立図書館が主催する連続3回講演のうち、最初の講演会を米子市立図書館の共催事業として開催したものです。
演題は「高木東六の音楽と20世紀前半の北東アジア」。講師は島根大学教育学部教授の藤井浩基さん(米子市在住)。藤井先生は、平成21年度の環日連続講演(H22年1・2・3月)でも高木東六について語っていただいております。今回は新出史料などに基づき、新しい高木東六像を語っていただくことが出来ました。

    H28国際ライブラリ高木東六

 冒頭、1997年の高木東六氏の米子市民栄光賞受賞式の映像が流され、会場に驚きの声があがりました。今年は高木東六没後10年に当たることが説明されました。
 藤井先生は、高木東六の生涯をいくつかのパートに分けて解説されました。とりわけ幼少期の米子での音楽との出会い、パリ留学時代、そして何よりも朝鮮の民俗音楽との出会いについて、新資料を示されながら、詳細に語られました。
講演の合間には、高木東六作曲の美空ひばり「あまんじゃくの歌」や軍歌「空の神兵」、ラフマニノフ、ラヴェルまでの音楽が流され、参加者は耳でも講演を楽しむことが出来ました。特筆すべきは、1940年作の管弦組曲「朝鮮幻想」の一部を、藤井先生が本邦初公開されたことでした。高木東六の朝鮮への思い入れを実証する貴重な資料が披露された瞬間でした。
米子市が生んだ音楽家を、米子市在住の音楽史家が研究解説する、素晴らしい講演会となりました。

市立図書館2階の市民ギャラリーには、13日まで高木東六と北東アジア関係の資料展示を行っています。アシアナ航空、鳥取県国際交流財団からの展示もあります。また、展示ギャラリーの方には、米子市と姉妹友好都市である中国保定市や韓国ソクチョ市など「米子国際交流展」も展示しています。

   H28国際ライブラリ高木東六 1

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