伯耆文化研究会9月例会の報告(9.10)

  9月9日(土)、市立図書館2階多目的研修室において、伯耆文化研究会9月の例会がありました。今回の例会はいつもとは異なり、新鳥取県史資料編近代6「軍事・兵事」の刊行を記念して、「米軍記録と役場文書から読み解く郷土の戦争」という演題の元で開催されました。国田会長の挨拶の後、県史の担当者の西村芳将さんから、簡単な資料紹介がありました。
 最初の発表は、伯耆文化研究会の理事でもある岩佐武彦さんの「太平洋戦争~米軍資料に見る山陰地方の標的情報と攻撃」でした。岩佐さんは戦前の祇園町にあった造船所では、「駆潜特務艇」と呼ばれた小型の軍艦なども建造されたりしたという、これまであまり知られてこなかった戦争遺跡のことや、米軍資料の中で確認できた空襲目標情報などについても語られました。
 次には、岩佐さんと同じく「軍事・兵事編」の担当委員を務められた喜多村理子さんから、「役場資料から読み解く徴兵・召集」という発表がありました。喜多村さんは、平成12年の鳥取県西部大地震によって廃棄される予定だったものが、実は大変貴重なものであったことなどを紹介され、会場から驚きの声があがりました。いくつかの資料を基に、当時の法制度や社会制度の適切な背景説明があり、それぞれの資料の貴重さがよく理解できる発表となりました。

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