伯耆文化研究会1月例会の報告(1.14)

 1月11日の土曜日、市立図書館2階多目的研修室を会場に、伯耆文化研究会1月例会が行われました。
  伯耆文化h26.1  1  伯耆文化h26.1  2

最初は篠田健三さんによる「皆生温泉都市計画設計図」についての発表でした。篠田氏は折下吉延氏の残された「皆生温泉都市計画設計図」を手掛かりに、当初の計画は、単なる温泉開発というに留まらず、皆生という温泉保養地と米子地域全体を見据えた大規模な都市開発であったのではないか、と同時代の他地域の開発のケースにまで引用しながら詳細に語られました。
次に、岩佐武彦さんから「全行程五百キロ 徒歩、川舟、汽船による修学旅行」明治二十六年松江中学校、が発表されました。今の時代からは考えられませんが、松江→落合→岡山→高松→丸亀→尾道→三次→掛合→宍道の全行程が、舟以外は全て徒歩という強行軍です。岩佐さんは、当時の新聞(山陰新聞)に連載報道された記事を細かくたどりながら、こうした強行軍の徒旅行が実施された背景には、日清戦争開幕前の緊張した時代背景もあったのではと推察を披露されました。