03/29(金)の開館時間 9:00~19:00

H30年度 伯耆文化研究会

平成30年度伯耆文化研究会総会報告

5月13日(日)、米子市立図書館2階多目的研修室に於いて、「平成30年度伯耆文化研究会総会」が開催され、42名の方が参加されました。

平成30年度伯耆文化総会開催にあたり菅原館長からの挨拶
今年の記念講演は、島根大学法文学部・人文社会科学研究科准教授の板垣貴志さんで、「山陰地域の近現代史研究の課題」という演題で語っていただきました。

平成30年度伯耆文化総会

板垣さんは中国山地をフィールドとして、特に家畜(牛)を通して見えてくる近現代社会の変容について研究されてきた方です。子の研究過程で見えてきた歴史研究の新たな課題や、方法論について、学生たちとの実践を交えながら分かりやすく解説されました。その一つは、伯耆町・矢田貝家の4万点を超える資料を、地域住民の参加により整理・調査していくというものでした。専門家の手による調査ではなく、生活感覚や地域の記憶そのものを反映した資料を自主的に調べることが、文化の継承につながるのではないか、という指摘は、実に新鮮な歴史研究の方法論に映りました。

平成30年度伯耆文化総会③

板垣さんは、、自分がこうした研究視点を持つにあたって大きな影響を受けた先行者として、民俗学者の宮本常一を紹介したフィルムを上映されましたが、大いに納得できるものでした。「多くの人が忘れ去ろうとしていることの中にある価値や意味を見出していった」人として板垣さんが指摘する宮本民俗学の姿は、伯耆文化研究会の目指す目標でもあります。印象深い素晴らしい記念講演となりました。

平成30年度伯耆文化総会④

記念講演の後、総会があり、国田会長の挨拶の後、平成29年度の事業報告・収支決算、また平成30年度の事業計画・収支予算等が報告され、閉会となりました。