1月13日(土)、米子市立図書館の多目的研修室において、伯耆文化研究会の1月例会が開催しました。
今回は、新たに国の史跡として指定された「尾高城跡」がテーマです。
昨秋、米子市尾高の尾高城跡を国の史跡として指定するように国の文化審議会が文科大臣に答申し、米子城跡と並んで市内2つ目の国史跡となることが決まったという嬉しいニュースが報道されました。というわけで、市民の関心は高く、寒い中、大勢の皆さんが集まりました。
尾高城は戦国時代から江戸時代にかけて、中世から近世への橋渡し役をする城郭跡です。1602年頃に米子城が完成したあと、一国一城令により廃城になってしまいましたが、山陰の戦国史を物語る第一級の史跡として、以前より専門家からも高い評価をもらっていました。
伯耆文化研究会では、この発掘調査に携わったお二人の関係者に、その報告を依頼しました。現在、山陰歴史館館長の小原貴樹氏と米子市役所文化振興課主任の日下部かさね氏です。小原氏は、初期(第1〜4次)、日下部氏は、最近(第11次)の発掘を担当された方です。
小原氏には「西伯耆の発掘された城館跡」と題して、尾高城を含む城跡一般の発掘について、基本的総括的な話をしてもらいました。そして日下部氏には本丸と二の丸の発掘を中心とした「尾高城跡第11次調査」の報告をしてもらいました。今後の課題としては、中の丸や登城路、城下町や水路などの周辺調査及び史跡整備に向けた取り組みの必要性を訴えました。