3月11日(土)、米子市立図書館の多目的研修室において、伯耆文化研究会の3月例会が開催されました。
今回は、境港が生んだ世界的写真家「植田正治」がテーマ。ちょうど今月27日が生誕110年になります。
始めに本会の根平会長が、90年前にモデルになったお母さんの小学生時代の写真のエピソードについて発表。このビンテージ写真は「油絵の具描き起こし」と称する技法で作成された「写真と絵の混血みたいな」作品で、世界に一枚しかない貴重なものだそうです。
その後、植田正治さんの三男である亨さんに「松江シリーズ」(1960年代に撮影)の原画をもとに植田作品について解説して頂きました。特に「写真の背後から光を当てると、暗い部分から見えなかった被写体が浮かび出てくる」という説明には驚かされました。そして、サプライズ企画として、皆さんにそれらの原画を手に直接取って観賞して貰いました。亨さんのご好意によるものです。滅多に体験出来るようなことではありません。初めての体験に皆さん、興奮気味で大喜びでした。同席していた美術館や博物館の学芸員も驚いていました。
こうして、植田正治の写真芸術の奥深さを参加者には、十分に堪能して頂きました。