お知らせ

　生田春月（1892（明治25）～1930（昭和5））は

米子市出身の詩人・翻訳家・小説家であり、

米子市立図書館では特別コレクション「生田春月文庫」として

特設コーナーを設置しています。

　この度、生田春月の実弟 廣戸節三様の孫の

米子市東倉吉町在住の、廣戸克己（ひろと　かつみ）様より

春月関係貴重資料全87点の寄贈を頂くこととなり、

令和７年１２月１８日（木）午後２時より米子市立図書館にて

贈呈式を開催しました。

　贈呈式では、廣戸　克己様より、浦林　実教育長へ寄贈資料の目録の贈呈を受けました。

会場には、廣戸　克己様と、妻の廣戸　貴久子様、

また、廣戸様より寄贈を受けるに当り、ご紹介と詩歌の解読をしてくださいました

春月会代表の上田　京子様も出席して頂きました。

廣戸様より寄贈頂いた資料は

・生田春月直筆詩の色紙、短冊を屏風に表装したもの…6曲1隻屏風（大・小）…2点

・生田春月及び関係者の色紙、短冊、写真をファイルにまとめたもの　…12点

・生田春月著作　新潮社他発行資料　…73点

全87点となります。

　　生田春月は米子市道笑町生まれ。作品に詩集「霊魂の秋」「感傷の春」、ドイツ文学翻訳「ハイネ詩集」「ゲエテ詩集」、小説「漂白と夢想」「相寄る魂」などがあり、大正、昭和初期を代表する作家です。

春月没後50年を契機として1980（昭和55年）に、図書館に、特設文庫「生田春月文庫」（当時は鳥取県立米子図書館）として、ご遺族から寄贈された創作原稿、全集編集時の直筆原稿、翻訳書等多くの貴重な資料の寄贈を受け開設しました。

　その後、米子市出身で長く山口大学教養部教授の春月研究家・佐野晴夫氏の春月関連資料の寄贈も受け加えて収集。

　この度の廣戸家所蔵資料の寄贈資料は、春月の直筆の詩歌や、春月葬儀参列者の詩歌や言葉など、当時の春月や、妻の花世の心情、田中幸太郎、加藤武雄、中村武羅夫等との交友関係等なども読み取ることができる大変貴重な資料です。

　屏風に表装された春月の詩歌には、松江宍道湖畔の春月歌碑の詩歌「白魚の唄」の直筆の色紙も含まれています。

図書資料には新潮社発行の春月代表作『霊魂の秋』『感傷の春』『新らしき詩の作り方』を始め、春月が主宰していた雑誌「文藝通報」「詩と人生」もあります。

寄贈頂いた資料は生田春月文庫に収蔵し、展示、閲覧に供し、郷土人の顕彰および研究に供して

参ります。

この度は大変ありがとうございました。

◎米子市立図書館　2階郷土資料コーナー特設文庫前にて、

廣戸家寄贈資料のうち資料ファイルと書籍を展示しています。

【展示期間】：令和７年１２月２０日（土）～１２月２７日（土）および、

令和８年1月４日（日）～1月３０日（金）まで（ただし月曜日は休館日です。）

◎展示期間後も、特設文庫資料として設置・保管いたします。

【資料一覧】