11月9日(土)、米子市立図書館の多目的研修室において、伯耆文化研究会11月例会を開催しました。
今回のテーマは「涅槃(ねはん)」です。
涅槃とは、一切の煩悩から解脱した不生不滅の高い境地のことです。転じて釈迦の死を表します。
涅槃図は、釈迦が沙羅双樹の下で入滅する様子を描いた絵画で、命日である2月15日に開催される涅槃会(法要)の本尊として用いられるものです。右わきを下にして横たわった釈迦の周りを悲嘆にくれる弟子たちや動物、昆虫など様々な生き物が取り囲んでいる絵が一般的です。
各仏教寺院には、素晴らしい涅槃図があり、今回は西部地区の寺院に伝わる約10点の涅槃図について、スライド写真を見ながら、その解説と紹介がありました。
発表は、鳥取県立博物館の福代宏学芸員(本会理事)と米子市立美術館の前田優美子学芸員のお二人でした。
普段は、なかなか目にする機会がない貴重な涅槃図をスライドではありますが、一堂に集めての公開は多くの方々の注目を集めました。会場には数人の住職もお目見えになっていました。
また参加者には、今日公開された涅槃図(カラー印刷)が配布され、各自お持ち帰りいただきました。本会と連携している鳥取県立博物館のご厚意によるものです。感謝を申し上げます。