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お知らせ

国際交流ライブラリー講演会 開催報告   2020/01/26

亀山郁夫さん講演会開催しました【報告】

2020年1月25日(土)午後2時より、国際交流ライブラリー講演会(主催:鳥取県立図書館 共催:米子市立図書館)を開催しました。

「本でひらこう世界の扉」と題し、毎年環日本海諸国の文化や言語について著名な先生をお迎えして学ぶ講演会、今年度はロシア文学者の亀山郁夫先生にお越しいただき、「ノスタルジーと熱狂 ロシアとロシア文化を考える」という演題でお話していただきました。

亀山先生といえば、先月までNHK番組「100分de名著」で、ドストエフスキー著『カラマーゾフの兄弟』回にも出演されており、ロシア文化・文学研究の第一人者でもあります。

182名もの参加者の方にお集まりいただきました。会場が混み合い、お席が十分に確保できず、大変ご迷惑をおかけしました。申し訳ございません。

亀山先生ははじめに、人生100年時代、1つの芸を極めるより、5つの芸を極めることの楽しさ、豊かさをお話してくださいました。先生自身、ロシア文学研究のほか、チェロの奏者として長年音楽に親しまれているということでした。素敵ですね!

ロシアの文化と芸術にみる4要素として、「ユーフォリア」「熱狂」「ノスタルジー」「アイロニー」という4つの柱についてお話されました。ロシア音楽はプロコフィエフ、ショスタコーヴィチなど、21世紀の現代においても親しまれている作曲家が多く、ロシア文学も何度も訳され世界中で愛されています。こうした天才的な文化や芸術が生まれた背景には、鬱々としたものをはね返す、命がけの芸術の営みがロシアにあったことを解説されました。

また、ショスタコーヴィチはスターリン時代に天才的な音楽を生み出しましたが、その音楽構造はスターリンを讃えつつも、自身の名声を後生に残すための「2枚舌の構造」であったことを語られました。

ショスタコーヴィチの歌曲は、ドストエフスキー著『悪霊』に影響を受けていること、スターリンを讃え共生しつつも、彼の音楽が今なお私たちの心に響くのは、そこに「アイロニー」があること、天才たちの作品の底知れぬ音楽構造と、その圧倒的な音楽の力に深く感動しました。

今日の講演会では、先生がご持参されたクラシック音楽CDを聞く時間も多くありました。プロコフィエフ、ショスタコーヴィチの交響曲、歌曲、バッハの曲も交えつつ、亀山先生と一緒に聴く〈音楽体験〉は、大変嬉しく貴重な時間でした。

ドストエフスキーの小説舞台を巡って、ロシアとヨーロッパを旅された話など、もっともっと聴きたいお話がたくさんありました。時折ユーモアも交えながらの、あっという間に感じる2時間でした。

 

亀山先生、ご来場いただきました皆様、誠にありがとうございました。

国際交流ライブラリー講演会の関連展示を、米子市立図書館2階市民ギャラリーにて、1月30日(木)まで開催中です。亀山先生の著書も多数揃えているほか、ロシアの文化や芸術に関する本やCDもあります。すべて貸出ができます。本日の講演会の余韻をお楽しみいただければ嬉しいです。

また、亀山先生はとても嬉しいことに、米子市立図書館「大人のための100選」もご存じで、選書が素晴らしいとのお言葉をいただきました!大変光栄です!ありがとうございました(^^) 大人のための100選